人魂 さそり
【補足】
鳥山石燕の『画図百鬼夜行』を新聞で紹介する際、「人魂」と「さそり(さとりの誤字)」がくっついてしまったもの。
【掲載資料】
- 『紀伊新報』昭和二年四月二十四日:漫筆 お化け夜話(二)
【参考資料】
- [主]『昭和戦前期怪異妖怪記事資料集成(上)』湯本豪一(編)/国書刊行会/2016年
- [1]『悪魔・オカルト大全科』竹内義和(編)/秋田書店/1983年
- [2]『古今妖怪纍纍 湯本豪一コレクション』湯本豪一(著)/パイ インターナショナル/2017年
【コメント】
誤字を利用した悪ふざけです。
さとりを「さそり」と読んでしまうことは、昭和あたりにはよくあったようです。
では、さそりなんてハイカラなものを題材にした妖怪はいないのかと言われるとそんなことはありません。 巨大なサソリの手を持ち鋭いハサミで大木でも人間の首でも切ることができる「手だけがサソリ」[1]、芸者の女の顔にサソリの体を持った「チクリ」[2]などの妖怪が知られています。
【履歴】
2017年9月30日:Twitterでの紹介
2019年4月17日:N鬼夜行での紹介
【解説】
名前のみが記された妖怪。