善玉・悪玉
【補足】
『心学早染草』をはじめとして江戸時代から明治時代にかけての多くの作品に登場したが単純な擬人的存在であるため「妖怪」よりも「キャラクター」としての扱いを受けることが多い。 だが落合芳幾の『新板化物づくし[1]』や艶丸の『しんばん おばけづくし[2]』には一つ目小僧や猫又などの多くの化物と並んで悪玉が描かれており、当時これらが化物としても認識されていたと推察できる。
丸い顔に文字を書いて擬人化する手法は善玉・悪玉以外にも存在する。
【掲載資料】
- 『心学早染草』 など
【参考資料】
- [主]『古典叢書 山東京伝集 第三巻』山東京伝(著)/本邦書籍/1989年
- [主]古典籍総合データベース 心学早染草(外部リンク)
- [副]善玉悪玉 - Wikipedia(外部リンク)
- [1]日文研風俗図絵データベース:新板化物づくし(外部リンク)
- [2]『別冊太陽 日本のこころ──214 浮世絵図鑑 江戸時代の万華鏡』湯原公浩(編)/平凡社/2014年 など
【コメント】
現代の漫画などの表現に出てくる「心の中の天使と悪魔」と同じものと言えるでしょう。
【履歴】
2017年10月2日:Twitterでの紹介
2019年4月17日:N鬼夜行での紹介
【解説】
それぞれ人の善い魂と悪い魂が擬人化されたもの。善玉が人間の中にいると、その人間は善い行いをするようになる。逆に悪玉が人間の中にいると、その人間は悪い行いをするようになる。