人面

人面

【解説】

 特徴的な顔をした人間のような謎の存在。団子が好物でよくおならをする。人間と同程度の文明を持っているようであり常になんだか騒がしくしている。

【補足】

 人面と同じ場面に普通の人間も描かれており、単なる人間のデフォルメではないことがうかがえる。

 鬼人面や清姫人面、豆腐小僧人面と呼ばれる派生種たちも存在する。

【掲載資料】

  • 『人面草紙』

【参考資料】

  • [主]『妖怪絵草子 湯本豪一コレクション』湯本豪一(著)/パイ インターナショナル/2018年:全部 訳あり
  • [副]『人面草紙』ひゐきたちによるいろいろな考察と想像(外部リンク):人面についての考察、Twitter上での妖怪好きの動向などが書かれている。
  • [主] [1]『古今妖怪纍纍 湯本豪一コレクション』湯本豪一(著)/パイ インターナショナル/2017年:一部
  • [2]『浮世絵類考』仲田勝之助(編校)/岩波書店/1941年

【コメント】

×人面草子

○人面草紙

 『古今妖怪纍纍 湯本豪一コレクション[1]』で存在を明かし、多くの妖怪好きに衝撃を与えた奴らです。

 今なお謎だらけの妖怪ですが、この絵では「人面は、人間が人面化光線を受けて人面になってしまった存在」という勝手な設定をつけています。謎が多いと想像が捗ってしまうんですよね。

 人面草紙を描いた斎藤月岑は後に『浮世絵類考[2]』に補記を行い関わっています。月岑の文ではありませんが、 この本には東洲斎写楽への評として「これは歌舞伎役者の似顔をうつせしが、あまりに真を画かんとてあらぬさまにかきなせし故、長く世に行はれず一両年に而止む」 という有名な文があります。人面のこの造形は、月岑が考えた「真から外れた人間の形」と考えることもできるでしょう。

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【履歴】

2017年10月6日:Twitterでの紹介

2019年4月17日:N鬼夜行での紹介