田がらし
【補足】
絵のデザインは『日本妖怪図鑑』のもの。
【掲載資料】
- 『世界怪奇スリラー全集② 世界のモンスター』
【参考資料】
- [主]『世界怪奇スリラー全集② 世界のモンスター』山内重昭(著)/秋田書店/1968年
- [副]『日本妖怪図鑑』佐藤有文(編)/立川書房/1972年:ジャガーバックス。通称『いちばんくわしい日本妖怪図鑑』 後出だがこちらの方が有名。
- [1]『水木しげる 妖怪大百科』水木しげる(著)/小学館/2004年
【コメント】
田んぼを枯らすから田がらし。非常にシンプルながら面白い妖怪ですが伝承は見つかっていません。実際に現れたら農家の人達にとっては大災害ですね。
ビジュアルは『ウルトラマン』の怪獣ブルトンや『妖怪なんでも入門[1]』などの「びしゃがつく」に似ています。
海・川・雨に弱いという設定は、子供達が最強の妖怪を決めるときに「田がらしを海に入れたら世界が滅亡するから最強じゃね!?」 というふうになる発想を防ぐためのものではないかと個人的に考えています。
【履歴】
2017年10月5日:Twitterでの紹介
2019年4月17日:N鬼夜行での紹介
【解説】
頭のてっぺんから足の先まで体中に口がありどこからでも水を飲むことができる妖怪。その口から海綿のように水を吸い込むがいくら水を飲んでも体は膨れ上がらない。 田んぼや畑の土中に住処をつくり、入り込まれるとそこの作物は立ち枯れてしまう。 また、井戸に入り込まれると井戸の水が無くなってしまう。しかし海・川・雨に弱くこれらの条件下ではこの妖怪の能力は発揮できない。
妖怪のくせにカンカン照りの太陽が好き。
佐賀県の妖怪。