上を向いた顔と凸凹になった顎が特徴的なピンク色の妖怪。口が下を向いた女性のような下口という妖怪の隣にいるが、関係は不明。

うわ口
解説
出典資料
- 方郁『百物語化絵』[1](絵巻)安永九年(1780年)に方郁という人物によって描かれたという絵巻。現在は湯本豪一氏(三次もののけミュージアム)が所蔵している。 類似する作品は何点か発見されており、特に伝歌麿の百鬼[3]は近い構成であると推測されるが全体図が未公開。尾田郷澄が描いた百鬼夜行絵巻[2]も似た構成で有名なものだがそちらでは多くの妖怪がコンセプトから異なっており、うわ口に相当する妖怪は栗のイガのような顎を持ったいが坊[4]となっている。 
参考資料
更新履歴
2025年10月28日:N鬼夜行NEOへの移行に伴い改稿
2019年4月17日:N鬼夜行での紹介
2017年9月13日:Twitterでの紹介

管理人のコメント
イラストでは下口の絵は描かなかったのですが、本来はおそらくセットの妖怪です。下口は女性の姿の妖怪で、名前も女陰の俗語なので、女性的なモチーフの妖怪だと読み解くのが素直な見方でしょう。しかし、その隣に描かれたコイツは下口とは不釣り合いです。
名前は上と下で対照的なので普通に男の妖怪だったりさくぞうすみたいな頭だったらわかりやすかったのですが、上の口という言葉が男性を象徴するわけでは(調べた限り)なく、見た目も別にそういう感じではないので、ただ口を上に向けているだけの意味不明な妖怪となっています。謎です。あえて外しにいった高度なギャグと捉えておきましょう。